これが剣道初段審査の筆記試験の出題パターンと対策

これが剣道初段審査の筆記試験の出題パターンと対策 昇段審査

剣道における段位審査では実技と日本剣道形、そして筆記試験の三項目が設けられています。

有段者としての第一段階である初段審査では、それまでの級審査とは異なる緊張感があり、誰しも不安を感じることでしょう。特に、初段から課せられる筆記試験は実技や形と違って雰囲気を想像しづらく、初めて受ける人には大きな心配の種ではないでしょうか。

そこで、剣道の初段審査における問題のパターンと解答の心得などについてお伝えします。初段審査は難しくはありませんが、事前に知っておくことで審査も受けやすくなると思います。

合格のためには日本剣道形も大切ですので、合わせてこちらもどうぞ。
剣道初段審査の日本剣道形で注意する点と合格への近道

初段審査の筆記試験の内容は普段から身についているはずのことばかり

前提として知っておく必要があるのは、剣道初段審査の筆記試験の内容は、各都道府県やその時によって異なるということです。

ですので、ある県ではよく出題されるのだけれど、別な県では出題されないとかそうしたケースもありますから、インターネットで見た情報は他県の話で内容が違っていた……ということもありえます。

といっても、それらはすべて普段の稽古で習っていることばかりです。

これから初段を受けようとする人たちの剣道経験からいえば十分に皆が合格するはずのレベルであり、さほど不安を感じる必要はありません。

しかし、いつもと全く違う会場の雰囲気や、試験という緊張感の中では実力を発揮できなくなるパターンも多いため、十分に筆記試験対策をしておくことが大切です。

それでは、問題にはどのようなものがあるのでしょうか。解答のポイントを交えてパターン別にみてみましょう。

大きく次の4つのパターンがありますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。

  1. 道具や着装に関する出題
  2. 技の種類についての出題
  3. 剣道の知識についての出題
  4. 剣道の心得についての出題

道具や着装に関する出題

よくあるパターンの1つが竹刀や木刀の部位名称、そして剣道具等の着装の注意点について問うものです。

竹刀と木刀はそれぞれ、日本刀の代用としての稽古道具とされており、刀に準じた部位に名前がついています。

しかし用具によって同じ部位でも名称が異なるものがあり、それらを混同せずに記述できるかがポイントとなります。

また、剣道具は正しく安全に、そして見た目にも美しく着装する必要があるため、そのための注意点と身に着ける順序などが問われます。

技の種類についての出題

小手・面・胴それぞれにある「しかけ技」と「応じ技」の種類を挙げていきます。

突きを含んだ2段、3段打ちの技や片手技なども対象になるため、剣道の技のバリエーションを網羅するつもりで勉強しておくとよいでしょう。

また、足さばきの種類や目付けの要点について問うものなど、身体操作全般にわたる設問があります。

剣道の知識についての出題

剣道の基本的な鍛錬法である「切り返し」の効能や、掛かり稽古や地稽古など、数種類の稽古法について問うものです。

また、剣道形に含まれる「五行の構え」など、中段や上段以外の普段まず使うことのない構えについても出題されることがあります。

切り返しについては日常的に行っているはずですが、だからこそきちんとその効果を答えられるようにしておきたいものです。

「八相の構え」や「脇構え」など、形でしか馴染みがないような構えについては大まかなフォームだけに留まらず、どのような意味合いがあるのかを再度確認しておきましょう。

さらに、「打つべき機会」をいくつか列挙してそれがどのようなものかを記述する問題などもあり、技術的なことだけではなく戦略上の要点などについても復習しておくとよいでしょう。

剣道の心得についての出題

剣道を修行する上での心構えや、修練の目的等を問うものです。

剣道は武道の一種であり、単に勝敗のみを求めるわけではありません。相手への礼節や、自己の精神修養など特有の哲学を理解しておく必要があります。

また、「剣道の理念」「剣道修練の心構え」といったものが全日本剣道連盟により制定されており、それらを抜粋する形の出題もあり得ます。

筆記試験対策としてだけではなく、剣道家としての教養としても、その二つはぜひ暗記しておきたいものです。

まとめ

初段の筆記試験では初歩の一般常識ともいえる問題が多く、普段の稽古で覚えたことを発揮できれば十分合格ラインに到達します。

しかし、だからといって気を緩めていては肝心の内容が曖昧になってしまったり出題の意図と違う解答を書いてしまったりと、色々なミスを起こす可能性もあります。

剣道の筆記試験では成績が合格点に達していなかった場合、再試験を受けることができますが、やはりこれも「一本勝負」の気概を持って入念に勉強し、一回の受験でクリアしたいものです。

また、重要なのはテキストや模範解答を丸写ししたような文章ではなく、「自分の言葉」で記述することがポイントです。

初段審査で合格するのに必要な日本剣道形に関してはこちらをどうぞ。
剣道初段審査の日本剣道形で注意する点と合格への近道

コメント

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