竹刀の分解、組み方の全まとめ。弦、柄革の付け方、中結い、小物の使い方

竹刀の分解、組み方の全まとめ。弦、柄革の付け方、中結い、小物の使い方 用具

竹刀の組み方は、竹刀をバラバラに分解して手入れをした後に組み直す、別な竹刀を使って竹刀を組み替えるなどを繰り返していると、自然と覚えるものですが、最初のうちはなかなか覚えられないもの。

そこで、竹刀の分解の方法、組み方を動画解説したものをいくつかピックアップしてお伝えします。先革、柄革の付け方や、弦、中結いの結び方、小物の付け方などゼロから竹刀を組み立てる作業を見ていきましょう。

なお、ここでいう小物とは中結いを切って4,5cmにしたものです。返し、弦返し、調整革、チップ、弦引き、など呼び方がさまざまあるようです。竹刀の小物は必ずしも使うとは限りませんので、使わずに組んでいることもあります。

小物(返し、弦返し、調整革、チップ、弦引き)
小物(返し、弦返し、調整革、チップ、弦引き、などさまざまな呼び方がある)

竹刀のバラし方、組み方・作り方はいろんな方法がありますので、よくやられている方法として公開されている動画をご紹介します。

次の3つのパートに分けてお伝えします。

  1. 竹刀を分解してバラバラにする
  2. バラした部品をまとめる(「ちくとう」にする)
  3. 先革、弦、柄、中結いなどを結んで組み直す

竹刀を分解してバラバラにする

竹刀を分解する方法はさほど難しくありませんが、海外の方は難しく感じる方もいるのかもしれません。海外の方が解説した竹刀のバラし方の動画がありますので、こちらをご紹介します。

注意しないと後悔するかもしれない大切な注意点がありますので、後述の注意点も読んだあとに実際にばらしてください。


鍔止めを外すところからスタートして契を外してバラバラにするところまで(0:29-3:20)

途中から再生されるようにしていますが、2回目以降再生する場合には最初から最後まで再生されます。繰り返し見る場合には0:29から3:20までを見てください。

なお、使っている道具はプライヤー1つのようですが、ラジオペンチでも構いませんし、千枚通し(目打ち)やキリでもOKです。

竹刀を分解してバラしたときの注意点

竹刀を分解すると、柄や先革などの部品と4つの竹刀ピースに分かれます。

竹刀を分解した後は、1つ1つの竹刀ピースのささくれをとったり、あるいは別な竹刀から竹刀ピースを移植して組み直したりすると思います。そのときに、竹刀ピースは、どれとどれを隣り合わせにするか? というのがだいたい決まっています。

ですので、分解したときにこんな感じで番号がふってあったり、斜めの線が入っていたりと何かしらの印があるかどうか確認してください。

竹刀の裏に書かれている順番を記す番号や印
竹刀の裏に書かれている順番を記す番号や印(後述の京都武道具さんの解説動画より)

もし、何もないようなら後から組み直すときに分からなくなりますので、分解したそのときに組み合わせが分かるように印をつけてください。番号でもいいですが、線を引いたほうがパッと見て分かりますのでお勧めです。

柄が外れない場合は

動画ではすんなりと柄が外れていますが、場合によっては固くて柄が外れないこともあります。がんばってねじっても、人に手伝ってもらって引っ張り合ってもビクともしない……。

そんなときには、ドラッグストアやホームセンター、あるいはスーパーなどで手に入るビニール手袋や滑り止めのある軍手を使うと柄を外すのに効果的です。あるいは、柄を入れるときに使う柄入れゴムや柄入れ専用のゴムを使うのも手です。

それでもきつい場合には柄に水をかけて5分くらいたってから、ビニール手袋など手が滑りにくい状態にして外してみましょう。水の量が少ないと意味がありませんので、ホースで全体が濡れるように満遍なく濡らします。

たいていの場合、これで外れるはずです。

バラした部品をまとめる(「ちくとう」にする)

ちくとう(柄革や先革、鍔などをつけていない状態の竹刀)
柄革や先革、鍔などをつけていない状態の竹刀のことを「ちくとう」といいます

こちらの記事にもあるとおり、柄革や先革、鍔などをつけていない状態で4つの竹をまとめた状態のものを「ちくとう」と呼びます。

【保存版】剣道の竹刀の種類や名前の総まとめ

竹刀にはさまざまな種類があります。形の違い、長さの違い、竹の違い(材質の違い)といったいろいろな違いがありますが、剣道具店によって基準がバラバラ……。どんな種類があるか分かりにくい……と思いましたので、竹刀がどういう分類で分かれていてどんな特徴があるのかをまとまめした。選び方という観点からいうと、人によってさまざまなの


バラしたところからちくとうにするまで(京都武道具さんの動画より)

途中から再生されるようにしていますが、2回目以降再生する場合には最初から最後まで再生されます。繰り返し見る場合には0:43から6:05までを見てください。

先革、弦、柄、中結いなどを結んで組み直す

竹刀ピースをまとめて「ちくとう」の形にしたら、次の手順で竹刀を仕組んでいきます。矯め(ため)が出ないようにつけた竹刀を止める輪は適宜外してください。

  1. 先ゴムを入れる竹刀の先に入れる
  2. 先革に弦を通して結ぶ
  3. 中結に弦を通す
  4. 先革を竹刀につける
  5. 柄を入れる
  6. 返しをつくる、または小物(返し、弦返し、調整革、チップ、弦引き)をつける
  7. 柄紐(輪)と弦を結ぶ
  8. 中結いを結ぶ

竹刀の柄に輪が2つある場合の仕組み方


京都武道具さんによる竹刀の仕組み方の動画解説

小物なしの場合ですので、弦を結んで小物に相当する返しをつくっています。ただ、その部分が早いですので、以下に画像を抽出しました。


返しの結び方を画像に(YouTubeの動画より。クリック or タップすると拡大します)

小物(返し、弦返し、調整革、チップ、弦引き)ありの組み方

小物を使った場合の仕組み方を見たい場合にはこちらの動画が参考になります。


柄の輪っか(革紐)が2つの場合

小物(返し、弦返し、調整革、チップ、弦引き)の作り方と付け方


小物(返し、弦返し、調整革、チップ、弦引き)

小物(返し、弦返し、調整革、チップ、弦引き)は、中結いを小さく切ったものですから、作り方は簡単です。中結いを切ればいいだけですので。

中結いを締めると、たいていは5cmくらいあまると思いますからそれを使う人もいます。

ただ、竹刀を組む前に初めから中結いを切ってしまうのはやめましょう。初めから中結いを切ってしまうと、短くなって締めにくくなってしまいます。

小物は竹刀を組むときに使う中結いではなく、他の余った中結いを切って用意するのがお勧めです。組んだ後に余った中結いを捨てずに取っておくのもいいですね。

なお、小物の付け方は動画の解説であったような小物に千枚通しなどで穴を開けるやり方と、2つ折りにした折り目の中央にハサミを入れて切込みをつくって弦を通すやり方の2つがあります。穴に弦を通すか切り込みに弦を通すかの違いですので、やり方に大差はありません。

竹刀の柄に輪が1つの場合の仕組み方

こちらも京都武道具さんによる動画解説が分かりやすいと思います。柄革の輪に通すまでは先ほどの柄革の輪が2つの場合とやり方は変わりませんので、4:46付近まではこちらの解説動画を見てみてください。


京都武道具さんによる竹刀の仕組み方の動画解説(まで)

返しをつくったところから、やり方がこちらの動画の方法に変わります。


京都武道具さんによる竹刀の仕組み方(柄の輪が1つ)

途中からだと分かりにくいという場合は、こちらの別な動画を見てみてください。なお、こちらは小物(返し、弦返し、調整革、チップ、弦引き)のない場合のやり方になっています。


柄の輪っか(革紐)が1つの場合

別な竹刀の仕組み方の例

こちらの竹島武道具さんの動画解説は、弦や中結いの色を変えるなどしていて分かりやすくなっています。先革の部分のやり方はより細かいです。


こちらの竹島武道具さんの動画解説は別な角度からも分かります

まとめ

ということで竹刀を分解してバラす方法から、仕組み方まで代表的と思えるやり方をまとめました。

何度もやっていくうちに覚えると思いますが、慣れるまで参考にしていただければと思います。

竹刀に関しては他にもこうした記事がありますので、参考にしてみてください。

【保存版】剣道の竹刀の種類や名前の総まとめ

竹刀にはさまざまな種類があります。形の違い、長さの違い、竹の違い(材質の違い)といったいろいろな違いがありますが、剣道具店によって基準がバラバラ……。どんな種類があるか分かりにくい……と思いましたので、竹刀がどういう分類で分かれていてどんな特徴があるのかをまとまめした。選び方という観点からいうと、人によってさまざまなの

これで解決! 竹刀の手入れ、メンテナンスの方法(動画あり)

竹刀は消耗品。だからといってまったく手入れせずに使い捨てるのではなく、道具を大切に使うという意味でも手入れはしっかりしたいものです。竹刀の手入れをすることによってより長く使えるようになりますし、剣道に取り組む者の心得としても必要な要素だと思います。他にも安全上の理由からも手入れは必須になってきます。竹刀というのは通常、

竹刀の種類と名称、規定、選ぶ方法や買うときの相場は?

剣道を始めるにあたって剣道着、袴、防具を揃える前に竹刀が必要になるケースがほとんどかと思います。最初は竹刀で素振りからだと思いますので、いきなり防具をつけて稽古することはあまりないでしょうから。剣道に触れるのは初めてという方にとっては驚きかもしれませんが、竹刀は消耗品なのです。成長期のお子様であれば道着や袴、防具までも

もし、剣道をもっとレベルアップさせたいということであれば、こちらの記事もオススメです。

剣道が強くなりたい? 勝ちたい? だったらこれがお勧めの方法

剣道の試合で右手主導になってしまう、足さばきがうまくいかない、なかなか一本が取れない、ここのところ壁にぶつかっていてなかなか上達しないし勝てない……など、剣道で悩んでいる方は多いもの。これは、ご自身ではなく子供の剣道に関して同じように思っている親御さんや、指導者も同様ですね。今、剣道が上達しない、試合に勝てないと悩んで

コメント

タイトルとURLをコピーしました